長崎県の五島列島。福江の港から車で20分の富江というまちに、この夏「さんごさん」がオープンします。さんごさんは、築80年の古い民家を改装してつくる小さな図書館。本を読むだけではなくて、休憩も、イベントも、クラブ活動も、宿泊もOKの、みんなが集まる場所を目指しています。

私は、さんごさんメンバーのひとりで、鳥巣といいます。いまは東京に住んでいますが、生まれてからの18年を長崎で過ごしました。五島にはじめて行ったのは18歳の夏休み。福江島を友人と一緒にヒッチハイクで一周しました。その時に出会った高浜の美しさや、大瀬崎の断崖絶壁の迫力、五島人のやさしさに感動し、それ以来何度も足を運んでいます。ちなみに、運転免許も五島自動車学校の合宿で取得。この教習所は目の前が海なので、ちょっとした休み時間にも、美しい海で海水浴を楽しめます。夕食には、近所の人が釣ったばかりの魚を差し入れしてくれました。免許未取得のかたに、ぜひおすすめしたい教習所です。

そういうわけで10代の頃から現在まで、なにかと縁がある五島なのですが、私と五島の出会いは、さらに数百年前までさかのぼります。というのも、親曰く、我が家のルーツは久賀島らしいのです。久賀島は福江島の北東に位置し、「五島くずれ」とよばれる、キリスト教信者の弾圧がはじまったとされる島。「牢屋の窄」では6坪の場所に200人のキリシタンが収容され、42名が命を落としたといわれています。その話を聞いて以来、私の先祖は迫害を乗り越えて信仰を守り続けた、隠れキリシタンだったのではないかと勝手に思うようになりました。そういう血が流れているからでしょうか。いつしか五島に帰る場所がほしいと思うようになりました。そんな思いもこのプロジェクトのきっかけのひとつだったりします。

歴史、文化、自然、人、食。五島の魅力を、ここから少しでもお伝えできれば幸いです。それから、さんごさんのことや、さんごさんをつくる過程で考えたことも書いていく予定ですので、どうぞよろしくおねがいします。